TOKYO!

TOKYO!という映画を観た。一つの映画に三つのショートフィルムで構成されている。どれも感じるものがあったが、最後の「ひきこもり」が特によかった。コロナウイルスの影響下なために外出自粛を余儀なくされている状況が、このひきこもりの境遇に重なる。

ひきこもり、外的なものとの接触の拒絶。人間関係のもどかしさの極致にあるその状況。私もその感覚がわかる気がする。ひきこもったことはないけれど、なんとなくその状況に誘われてしまう人間の弱さ、優しさ、恐れ、賢さを知っている。だから同情できる。

されど人間は考える葦である。端を発せば、人は突き動かされる、何かがざわつき、何かが揺れて、束の間、人は居ても立っても居られなくなり、足は大地を踏みしめ、身体は影を引き連れ、微笑む顔は太陽を仰ぐ。さあ行こう、醒めない夢の君のもと。

同じくショートフィルムで構成された映画の「jam films S」におけるjusticeという作品を思い出した。