我が精神
我が精神が湛える恍惚たる陶酔の秘奥
悲鳴に穿たれた我が実意の標石
寂寞の裡より滲み出でる我が哀願
我が、我が哀傷、塞き敢えぬ赤い涙よ
染め上げろ、汝の褥
私の愛しき人生
映画には喜劇と悲劇がある。通底するものは悲劇性だ。それがあって初めて物語となる。人生も同じだ。ただそれを愉悦ととるか、懊悩ととるかで生き方は違える。私は後者をとる。悲哀にこそロマンがある。私の人生を映画のような物語にするために私は甘んじてこの憂悶の泉に融けあおう。恐れるべきは、そのどちらも選ばないこと、向き合わないこと、なかったことのように忘れ去ってしまうこと。自分の物語を身を賭してでも創りあげようとしない人間こそ一等、死に近い。
夕日
私のことを
追いやる擾乱
逃さぬ憂悶
かたどる寂寥
私はついに悟りだす
有為転変のこの世の理
されども、ついに感じだす
我が無為を
壮大に壮麗に
落暉が彩る空のさま