2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

自殺

自殺をする人がいる。自分の命を絶つほどに追い詰められ、孤独になった人。死を選択するまでにどんな過程があったのか、どんな事情が潜んでいたのか、痛みか、煩悶か、虚無か。人はなぜ自殺をするのだろう。自殺は死を選ぶ人の感慨が真実であることの証明に…

真実

過去にのみ真実がある。私がのこしたもの、軛をつけた牛が牽引する牛車の轍のようなもの。軛をつけていたという真実。愚かしく、浅ましい過去の私よ、私は今、悲哀の裡にいる。どうか私よ、未来の私、繰り返さないでおいてくれ、真実は美しく飾り付けたいも…

沈黙

語らないあなた 見せないあなた 隠すあなた 偽るあなた 懶惰で臆病で優しいあなたよ、教えてほしい、沈黙のわけ

孤独

傷心の孤独 昇華の孤独 手放す孤独 掴んだ孤独 雑踏の孤独 静寂の孤独 敵か味方かわからぬ孤独

人の心が好きだ。映画や詩からそれを感じ、心理学からそれを学んでいる。心といっても漠としすぎていて、捉えようにも難しいものである一方、人の言動すべては心に帰着するとも思えるほどに身近なものともとれる。浅慮な私がこれ以上提言するのは野暮だが、…

心の疼き

私の心が影に覆われるのを日々感じていた。思考の隙を与えられることもなく戦いは終結し、声を荒げる間もなく論議に幕が下ろされた。意思は陰り、視界は曇り、呼吸を忘れ、光を失う。私の内側で何かが響く、されども芽生えたその叫びが喉をとおり、世に轟く…

間違いない

私が世界には危険が満ちていると信じ その危険からお前を護りたいと願うのは 私の中にその危険と同質の 衝動があるからにほかならない BLEACH 単行本61巻 巻頭ポエムより抜粋

仕事をするときも、遊ぶときも、人と話をするときも、私は行動に嘘を纏わせ、私の口は嘘を奏でる。私を隠すために、守るために私は嘘をつくのだ。それ故に私は常に私と戦っている。外界と内界の矛盾、私と私の摩擦は私が生きるための必然としてあらわれる。…

善悪

その言動にどんな事情が潜んでいるのかを、そんな錯雑する人の心を子細に検討したうえであなたは善悪を断定しているのか。気が遠くなるような認知処理を踏んであなたは善悪を見極めているのか。人の気持ちには濃淡があるのだ。黒か白かではない、その間には…

悲壮美

外界よりも内界を 悲鳴よりも沈黙を 騒然よりも静寂を 物質よりも精神を 喜悦よりも哀愁を 日が没し、宵が生える時分にあって、人間の無尽蔵な悲壮美が、そこはかとなく漂っている。

GOETHE!

僕の胸は高鳴った 早く馬の所へ 急げ 戦に向かう英雄のごとく 宵が大地を寝かしつけ 夜の帳が山々に下りる 君は穏やかに微笑み 甘やかな眼差しを僕に投げかける 僕の心は君のもの 僕の息吹は君のため ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ より抜…

過去という遺物

過去が押し寄せてくる、醒めていようとなかろうと。私は逃れることも忘れ去ることもできぬまま、苦悶を湛えて放つことなく、既成のものに捕らわれる。既成のもの過去の遺物。これは何のために私に残る、杞憂のための恩着せがましい産物であるならば、どうし…

近づけば遠のき、触れれば拒まれ、費やす歳月は虚無へと還り、慈悲すら苦悶の果てへと投げ込むあなたは、求めすぎた。自由という甘美な憂愁を。

激情

それは、忽然と機微にはたらきかけ、何歩かを飛び越えたのちに、徐に後悔へと変貌する。あせることなく燻る火のように、しめやかに悶絶し続け、途方もない念慮の先を灯しだす。そう、激情とは理性を超越するもの。否むことも、防ぎとめる術もなく、私はそれ…

傍観者

物事に真剣になったことなんて今までほとんどなかった。私は何かに必死になることがダサいことだとどこかで思っていたのだと思う。そうやって斜に構えて、シニカルな態度でいることで自分を守っていたのかもしれない。当事者になることなく、あくまで傍観者…

目じりをしわくちゃにする瞳も、眉間を頑強に結ぶ瞳も、涙を湛えて輝く瞳も、赤子にそそがれる優しい瞳も、瞼に隠ぺいされた無垢なる瞳も、それらの瞳がもつ意味たちはすべからく美しい。過去を思慕するそれも、激情にかまけたそれも、未来を推察するそれも…

広がり続けるもの

答えが一つのものは普遍的で必然的。答えが無限にあるものは偶発的で独自的。例えば、前者は科学で後者は芸術。私は後者が好きだ。私を自由にしてくれるから。映画だって後者に当てはまると思う。一つの映画にいくつもの解釈が与えられ、その映画はその解釈…

耳をつんざく静寂

静寂が私の耳をつんざき始めた。今まで見てきた綺麗なものや汚いもののすべてに意味が与えられて、今まで感じた感情のすべてを理解した。これまでの憂愁の日々を吹き飛ばすほどの昂然とした心地が私の内部に生まれ始めた。これから私は出逢いと喪失を大切に…

独白

映画やドラマなどにおける人物の独白。心情や葛藤、思想の吐露。観ている我々に物語の推移や人物の意図を説明する役割がある。私はこの独白が好きだ。なぜなら内的なものは外的なものより美しく、独白はそれを顕現させることができるから。真実と虚偽、現と…

TOKYO!

TOKYO!という映画を観た。一つの映画に三つのショートフィルムで構成されている。どれも感じるものがあったが、最後の「ひきこもり」が特によかった。コロナウイルスの影響下なために外出自粛を余儀なくされている状況が、このひきこもりの境遇に重なる。 …

哀愁

陰鬱な過去がある。それは私を侮蔑し、罵り、戦慄かせる。醒めない夢をみるかのように、取り留めのない想起と反芻の連鎖が私を捉えて逃さない。当時の悲哀と忍苦はあながち気づかぬもので、後になって遅ればせながら心に哀愁の楔を打ち始める。あぁ、この哀…

ジョナサンとナンシー

ストレンジャーシングスのジョナサンに親近感があった私にとって、season2の第6章は最高だっだ。二人を仲介するおっちゃんの洞察力に憧れる。なによりその洞察によって見立てられ、図星だったであろう二人の真意が私の境遇と同じで、より好きになった。人間…

悲哀と歓喜

真夜中の床に染み入る青白い現の幻が頬を伝う涙を奪い去る。 陽射しに踊る塵のなか、やさしい髪はまどろむ君を包み込む。 隠れた君を、この手は突き止め、愛撫する。 昨夜の涙は僕のため、今のこの手は君のため。

本物

世の中には偽物がたくさんある。校内での会話も、店員の接客も、テレビCMの触れ込みも、博識ある者の啓発も、偽りだらけだ。「あなたのため」という言葉には幾度となく塗り重ねられた白粉や、支配者と隷従者との濃密な忖度が施されている。偽物に意味はある…

変人

平凡。多数派の枠からはみ出さぬように、杓子定規な尺度をもった寸分違わぬ振る舞い。それは風にたなびく稲穂のように抗うことも出来ずに、ただただ流され、受け身で生きるということ。そんな人生よりも、私は私を生きていたい。私の深い底の部分で燻り続け…

多様性

人の数だけ解釈があるのだから、普遍的で必然的なものはそう多くはなく、答えを見出すには慎重にならなければならない。各々の性質と環境に生まれ、異なる経験を経た人の主観を通してみる物事、それに対する解釈は、多元的であるはずなのである。世の中にあ…

一人が好き

私は一人が好きだ。自由だから、気をつかわなくて済むから、トラブルに巻き込まれないから、色々ある。人の性格をあらわすのに内向型というものがある。そのことに関する書籍を何冊か読むと私もそれに当てはまった、怖いくらいに。敏感であるがゆえに外的な…